[A00-0017] 鷲尾愛宕神社(わしおあたごじんじゃ)
神社誌№A00-0017
神社名 鷲尾愛宕神社(わしおあたごじんじゃ)
社格  郷社
鎮座地区福岡市
所在地 福岡市姪浜町字鷲尾
メモ  
祭神天忍穂耳尊、伊邪那岐尊、火産霊神、伊邪那美尊
由緒当鷲尾愛宕神社は愛宕山(旧称鷲尾山、又は浦山とも称す)上に鎮座す。古鷲尾神社と称し、創立は社伝に拠れば凡そ一千八百五十余年前第十二代景行天皇即位十二年(紀元七百四十三年)伊邪那岐尊、天忍穂耳尊ニ柱神を当鷲尾山に奉祀せり。降つて第六十二代村上天皇の天暦九年に社殿の改築領田の寄進等あり、姪濱の住侶浦氏、濱氏御社の破壊せるを憂ひ浄財を募り改造せりと云ふ。而して当山の地主神として別当坊東林寺之に奉仕せるは蓋し世人の信仰如何に厚かりしかを知るべし。後年鎌倉時代、吉野朝時代、室町時代と延及するや幾多の戦乱に遇ひ神祠僧坊は兵燹に禍され、宝物、文書、神領も散滅し、独り東林寺のみ残喘を保てり。
其後寛永十一年(三百余年前)旧国主黒田藩第二代の祖忠之公山城国愛宕神社より御祭神火産霊神、伊邪那美尊ニ柱神を勧請奉祀し、社領を寄附し宮司坊圓満寺を開創して奉仕せしめたり。是より世人鷲尾山を愛宕山と称し参詣者月に加はり昔日の殷盛を見るに至れり。蓋し当時黒田藩に内訌あり、幕府の疑を受け忠之公幽居の難に遇ひし時、京都の愛宕祠に祈願し奇しき御霊験あり、間もなく青天白日の身となりて帰藩在城を許されたり。是に於て愛宕祠を中央に祀りて本社とし、鷲尾神社は境内の一隅に移し東林寺と圓満寺とを併合せり。斯くて鷲尾神社と愛宕神社とは元別社にして、愛宕神社創祀の際古社たる鷲尾神社を境内末社とせられたれども、鷲尾神社は末社となすべき神社にあらざるを以て明治三十四年九月ニ十七日願済の上両社を合併して鷲尾愛宕神社と称し奉ることとなれり。火徳の神、開運延命長寿の神として神威彌高く、遠近の参詣者益多きに至れり。
大正二年三月十九日村社に定められ、昭和六年七月十五日郷社に列す。
例祭日九月二十三日、二十四日
主なる建造物社殿、社務所
主なる宝物狩野花山 絵一、黒田公奉納 太刀一振
境内坪数三百坪
氏子区域及戸数全国的無量
境内神社宇賀神社(宇賀魂神)、国護神社(日本武尊)
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