親王宮由緒記
福岡市大字津屋鎮座まします親王宮御祭神は古屋名親王と申し奉りて御社殿は八大龍王大天神を崇め奉れり
抑々当神社の御由緒と申すは天明年中津屋村の住人箱田兵七と申す人に親王の御託宣ありしが其頃人の吉凶を窺い奉るに不思議にも御教の違はざること掌を指さすよりも明らかなり故に世人の信仰日に厚く遂に遠国より参詣するもの絶えず神霊益々赫々たれば国主黒田公の上聞に達し御新問の御方御参拝あらせられたり是神社の創始なり依って新に新殿建立しけるに御鳥居は御新問より御寄進ありしと言えり是神社の創造なり
又御維新迄は年々藩主の御館の御札守献上するを例とせり然り而して文政八年に至り御宮再建の節は藩主より寄附ありたるよし言伝えたり
末孫 龍輔謹書
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