[1464] 大分八幡宮(だいぶはちまんぐう)
神社№  1464
神社名  大分八幡宮(だいぶはちまんぐう)
神社別名  
参拝日  2019/06/03
再訪日   
社格   郷社
その他社格 
ご祭神  応神天皇、神功皇后、玉依姫命
由緒等  
本邦五所別宮 第一 大分八幡宮

大分八幡宮社務所
〒820-07 福岡県嘉穂郡筑穂町大分1273番地
TEL (0948)72-0621
 
《由緒》
心のふるさとへの誘い
御祭神 応神天皇・神功皇后・玉依姫命

由緒
大分八幡宮は筑前国最大最古の八幡宮である。奈良時代聖武天皇の神亀三年(七二六年)御神託によって鎮西第一といわれる壮麗な社殿が創建され、代々朝廷の御尊崇も厚く、神事祭礼の折には太宰府庄庁の官人が参詣して執り行われたと云う。
宇佐宮御託宣集に『我宇佐宮より穂浪の大分宮は本宮也』とあり、又、福岡市の筥崎宮の元宮で(醍醐天皇・延喜二十一年六月二十一日大神、七歳の女子に託して神託あり、延長元年(九二三年)大分宮から遷座したとされている)本邦五所別宮第一に列した由緒あるお宮です。
しかし応仁より天正に至る九州大乱の折、永禄二年(一五五九年)大友の兵火にあい焼失し、天正五年(一五七七年)十月、秋月種実公が現在地に社殿を再建。享保六年(一七二一年)八月十五日放生会、同八年流鏑馬、同十五年神幸がそれぞれ再興され、同九年から獅子舞が奉納されて神事祭礼が復活し、現在に至っている。

《祭祀》
京の雅を今なお残す
大祭
 春祭 四月卯の日
 放生会 九月最終土曜日 九月最終日曜日
 新嘗祭 十二月第一日曜日
中祭
 歳旦祭 一月一日
 建国記念祭 二月十一日
小祭
 夏越祭 七月最終日曜日
 大神宮祭 十一月六日
 除夜祭 十二月三十一日
他に天満宮祭・恵比須祭・弁財天祭等

大分八幡宮放生会
 九月最終土曜日 祭座、獅子舞
 九月最終日曜日 祭典、獅子舞、流鏑馬、御神幸

《大分八幡宮の境内》
深緑の神さびた森に囲まれた境内
総門と仁王像 総門は宝永四年(一七〇七年)二月、村中より再建。仁王像は穂波郡中より寄進。
絵馬 大分八幡宮には総数四十八点七十四枚の絵馬があるが、その多くは江戸時代のものである。それらの中で特に有名なものは---
 『繋ぎ馬図』 宝永四年(一七〇七年)
 『享保の白鷹』 享保十七年(一七三二年)
 『繋ぎ馬図』 寛延元年(一七四八年)
 『博多山笠図』 宝暦五年(一七五五年)
 『四季農耕図』 天保七年(一八三六年)
などである。また『三十六歌仙』『俳諧之連歌』もある。(悠久舎に収蔵)
三重塔(石造物) 建立の年代の銘はないが室町時代を降ることはあるまいとされている。
一ノ鳥居 寛永七年(一六三〇年)黒田公の家臣、小河久太夫が家隷安部惣兵衛建立。
三ノ鳥居 元禄三年(一六九〇年)冬、伊佐甚九郎建立。
石燈籠 寛文年間太宰府から良永律師が長楽寺に来寺、神燈を献じた。延宝八庚申年(一六八〇年)

《大分八幡宮の歴史》
大分八幡宮の創建(七二六年)
○宇佐宮御託宣集の所々造営次第 『穂波宮(大分宮)神亀三年丙寅造営』
○昌泰三年(九〇〇年)三月 太政官符により官幣に預かる。よって太宰府官人大分宮の諸節会及び八月十五日の放生会等奉仕する。
○延喜二十一年六月二十一日の御神託 八幡大神、筥崎の松原へ遷座の託宣あり、三年後の延長元年(九二三年)癸未歳、新宮が完成し大分宮より御仏経を遷して筥崎宮と称す。
○本邦五所別宮 藤崎宮の社記によれば、平安時代の承平五年(九三五年)平将門、藤原純友らの追討祈願のため、朱雀天皇の勅願により、石清水八幡宮を茶臼山(藤崎台)に勧請されたのに始まるとされ、この時に勧請された八幡宮は五社で、すべて九州にあることから、九州五所別宮とも云い、五所別宮の始まりで次の五社を云う。筑前国大分宮、肥前国千栗宮、肥後国藤崎宮、薩摩国新田宮、大隈国正八幡宮(鹿児島神宮)
○治暦四年(一〇六八年)四月二十五日、大分宮香火により焼失。 「石清水文書」(再建記録)大分宮九間一面、檜〼四面、檜皮葺幣殿一宇一間、檜皮葺中門〼〼廻廊三十二間。
○『花園院宸記』正和三年(一三一三年)二月二十九日、三十日、三月三日の条の「鎮西大分宮回録」の記事あり。
○永禄二年(一五五九年)大友の兵火にあい焼失。
○天正五年(一五七七年)十月秋月大蔵朝臣種実、社殿を再建。
○享保六年(一七二一年)八月十五日放生会、同八年流鏑馬、同十五年神幸がそれぞれ再興され、神事祭礼が復活。
○平成七年(一九九五年)社殿、社務所を新たに建てかえる。

養源寺(元大分八幡宮の神宮寺・長楽寺)
大分八幡宮の東隣にある。大悲山養源寺と称し、天台宗の寺院で前身は大分八幡宮の神宮寺・長楽寺である。延暦二十二年(八〇三年)最澄(伝教大師)が入唐求法の折、宇佐に詣で神託を得て、竈門山に参詣の途中、ここに一宇を建立してより法燈を継承して天台宗に属する。福岡県指定の文化財・木造聖観音菩薩立像(平安時代後期の作)や弥勒菩薩座像、薬師如来像などが残されていて、大分八幡宮神宮寺の繁栄をしのばせる貴重な諸仏を伝えている。また境内には享保八年(一七二三年)三月の銘のある宝篋印塔がある。

大分廃寺塔跡(国指定史跡) (大分八幡宮より車で五分)
筑穂町大字大分字塔床にある。心礎を中心に十六個の礎石が当時のままの位置にあり、出土の古瓦などから奈良時代前期の寺院の塔跡と推定されている。出土の古瓦は新羅系の優美な瓦として有名である。東大寺所蔵の文書に、天慶三年(九四〇年)の穂波郡高田郷の治田立券文に「大分寺所領」の文があり、この寺のことと考えられる。

《文化財》
古の時を伝える
獅子舞(福岡県指定無形民俗文化財)
江戸時代の中頃の享保年間、各神事祭礼の再興にあたり、時の庄屋伊佐善左衛門直信が享保五年(一七二〇年)村人十五名を上洛させて京都石清水八幡宮に伝わる獅子舞を習わせ、享保九年(一七二四年)の放生会に奉納したのが始まりで昔の都の優雅な舞は、現在各地に大分系獅子舞として伝承されている。九月最終土曜、日曜日の大分八幡宮の放生会に奉納される。

御神木『大樟』(福岡県指定天然記念物)
この樟は中国大陸系のもので、神功皇后が三韓から持ち帰られた三本の樟の内、一本は香椎宮一本は宇美八幡宮残る一本をこの大分宮に植えられたと伝えられ、その時の子孫であろうとされている。

大分八幡宮参拝交通案内
JR篠栗線「筑前大分駅」下車。博多から約三十分。また小倉からは約一時間二十分。筑前大分駅から車で五分、徒歩で約十五分。
~西鉄バスをご利用の際は、飯塚バスセンターより約三十分。バス停下車、徒歩で約十分。~(本行抹消)
車でお越しの際は、駐車場もあり参拝には便利です。大型バスの駐車も出来ます。

古来当宮はその由緒により、あらゆる勝運の神様として知られ、多くの方々にお参り頂いております。また、御祭神の御神徳によりお子様の成長を見守って頂く神様として初宮参り、七五三参りの大変盛んな御社です。近年は交通安全の車祓を始め厄除、入学祈願、地鎮祭、家祓、結婚式等も多く、特にお正月の参拝は広い境内を埋め尽くす程の参拝者で賑っております。駐車場も用意したしておりますので、どうぞ大分八幡宮へ御参拝下さい。一同お待ち申し上げております。

大分八幡宮由緒記

御祭神 応神天皇、神功皇后、玉依姫命「神武天皇御母君」

由緒
当宮は神功皇后御征韓後粕屋の宇美邑にて応神天皇御出産遊ばされ翌年の春京にお上りの際軍隊を引率され粕屋嘉穂の郡境にある験しい「ショウケ越え」を経られ当宮に至り坐して暫しお上りになり筑紫の〼〼をお執り遊ばされ此地にて軍隊を解隊せられし由縁の地なり
宇佐宮託宣集に我宇佐宮より穂波郡大分宮は我本宮なりとあり本邦五所別宮第一に列せられ朝廷の尊崇篤く筥崎宮の元宮として由緒正しく第四十五代聖武天皇神亀三年「今より約一三〇〇年前」御神託によって創建せられ応仁天正の九州動乱にて御社殿は兵火に罹り焼失し後天正五年秋月種実公勅命に依り現在地に仮殿を建立御神霊を勧請鎮座せられたる御社殿がその侭今日に至る
神殿裏山の小高い丘状の盛土は全国でも珍しい皇室古墳埋蔵推定地「仲哀天皇御陵」として考古学者の学問的期待をかけている聖地であり往古旧社殿は小高い丘の前にありて〼地に礎石のみ残れり

祭事
元旦祭 一月一日
建国記念祭 二月十一日
春季大祭 四月卯の日
夏越祭 七月二十九日
秋季大祭放生会 九月三十日 十月一日
 県無形文化財獅子舞奉納 流鏑馬 御神幸
新嘗祭 十二月中旬
ご朱印  
鎮座地区 飯塚市
郵便番号 820-0712
所在地  飯塚市大分1272
地図座標 33.584502,130.625361
公式HP  http://www.daibu-hachiman.com/
福岡県神社誌
【社名】 八幡宮 [A00-0328]
【所在地】 嘉穂郡大分村大字大分字長楽寺
【祭神】 品陀別命、息長帯姫命、玉依姫命
【由緒】 神亀三丙寅年勧請。明治五年十一月三日郷社に被定。
社説に曰く、神亀三丙寅年神託に依りて社殿を造立せらる(八幡宮本紀に依る)昔の宮所は現在の社地より一町許上に有り、今も其所を岳宮と云ふ。以下省略。古は神領封戸の数も多く朝廷の御尊崇も他に越へて厚かりしと云ふ。毎年旧八月の例祭には、神幸流鏑馬、放生の式又歴史を有したる獅子舞の曲、相撲等盛大に執行さる。
【例祭日】 九月十五日
【神饌幣帛料供進指定】 大正元年十二月五日
【主なる建造物】 神殿、幣殿、拝殿、楼門、倉庫、神饌所兼社務所
【主なる宝物】 御神鏡一面、御縁起書二巻、貝原好古書
【境内坪数】 五千九百三十七坪 官有地第一種
【氏子区域及戸数】 約二百戸
【境内神社】 本社八幡宮(品陀別命、息長帯姫命、玉依姫命)、大神社(大日孁神)、天満社(菅原神)、弁財天神(市杵島姫命)、恵比須社(事代主神)
【摂社】 稲荷社(宇賀魂神)、真前神社(猿田彦神)、村主神社(村君神)
【末社】 山祇神社(大山祇神)、山神社(木花咲耶姫命)、若八幡神社(仁徳天皇)、五穀神社(宇賀魂神)、今宮神社(莵道雅良子命)、崇王神社(王仁)、大行事社(高木神)、猿田彦神社(置玉神)
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公開日  2019/06/09
更新日  2019/06/09
神社前風景
一の鳥居
一の鳥居扁額
社号標
狛犬(阿形)
狛犬(吽形)
二の鳥居
二の鳥居扁額
由緒碑
三の鳥居
三の鳥居扁額
神馬
狛犬(吽形)
狛犬(吽形)
手水舎
ご神木
ご神木(天然記念物 大分宮神社の大楠)
ご神木
ご神木
注連掛石
総門正面
総門背面
総門背面右側木像
総門背面左側木像
社殿正面
社殿正面
拝殿神額
拝殿内
社殿全景
社殿全景
本殿
社殿背景
社殿上景
境内神社、天満宮
神庫
境内神社、村主社
神庫
神社裏山
境内神社、生目神社
境内神社、大神宮鳥居
境内神社、嶽宮
境内神社、嶽宮
神社裏山からの眺望
社務所
放生池
水浴びする鴨
境内神社、市杵島神社鳥居
境内神社、市杵島神社
境内神社、恵比寿社
産湯の井戸
大分宮演舞殿跡由来記
神社入口ご神木
石神
戦争紀念碑
境内風景
神社脇口鳥居
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