松尾宮と鬼の面
この祠は、松尾宮(別名木免明神社)と言います。中には五つの石が祀ってあり、この五つの石がご神体です。
土地の古老たちは昔から地域の氏神様として、「きのどん様」と親しみを込めて呼んでいます。
「筑前国続風土記附録」(一千七百八十四年・天明四年元藩士加藤純一編纂)に、「きのめんという所田の中に少シ森有。石五個あり、きのめん殿と伝。昔太宰府追儺(ついな)仮面を此森の木に掛けたりし事あり。故に名つくといふ」という一節があります。
毎年正月七日夜、太宰府天満宮では追儺行事の「鬼すべ」が行われます。他界にいるこの世の罪悪を背負わせて、猛火を浴びせて追い出し、幸福をもたらしてもらうという神事です。この鬼役にさせられた人が火に追われてこの地まで逃げてきて鬼の仮面を松の木に掛けて休んだことが「鬼の面」という地名の由来となっています。
現在の松尾宮がある位置に「太宰府旧跡全図」(一千八百六年・文化三年描写)には「石仏」という表示があり、微かに「マツノヲ」という字が読み取れます。一説では「酒の神様」を祀っているともいわれるこの松尾宮の呼び名の由来は定かではありません。
創建は不詳ですが、台風によって倒壊し昭和六年に復元された祠が老朽化したため、令和二年十二月に曙町の有志で結成された曙町松尾宮再建委員会が曙町はもとより近隣の住民に寄付を呼びかけ再建されました。
現在では、毎月十五日には月次祭、毎年七月二十八日には「およど祭」の神事を執り行っております。
令和三年七月二十八日 曙町松尾宮管理保存会
|
|