東町塞神社縁起
塞の神は、幸の神とも言われ悪神を防止する神とされている。もともと塞の神は村境にあり神祭りの地で有った。つまり幾つかの村の男女がここに集まり互いに相手を求めあい神を仲立ちにして男女が契る場であったとされている。弥生人にとっては性は日常的にタブーであり神の許す場という限られた所でのみ認められる行為であった。このことから塞の神は縁結びの神とか性の神といわれ結婚の媒酌人を「カイノカミ」と呼ぶ所がある。農耕文化の発達とともにその豊饒力の象徴として男のシンボルで呼ばれると共に腰から下の病気に御利益があるとされている。
古老の談話
一、老婦人は笑いながら私には七人の子供がおりました。子供が病気になるとすぐにお参りに来ました。百日咳には良く御利益を頂きました。奉納されたワラジを持ち帰り枕の下に敷いて寝かせる。治ると新しいワラジを添えてお礼参りをしました。しもの病気で花柳界の人の御参りもありましたが腰や痔が良くなったと何人もの人から聞いたし私の身内の者もおります。人は迷信と言うかも知りれませんが迷信じゃありまっせんバイ・・・
一、私たちの息子と孫が同じ睾丸炎を患い病院に罹っていたが、はかばかしくなく私達は見るに忍びなかった。そのとき若いときに聞いた塞の神を思い出し御参りさせて頂きましたら一遍で治りました(一遍で治ったという言葉に苦しんだ後の喜びが感じされる)それ以来毎月一日にはお礼参りをさせて頂いております。
平成二年十二月 東町氏子会
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